優勝に向けて両校負けが許されない伝統の早慶第1戦。慶應は今季6試合に登板し防御率2.17と抜群の安定感を誇る古澤(渋谷教育学園幕張/3年)、早稲田は左腕エースの久郷(沼津東/4年)の両投手が先発した。 5回裏、好投を続ける古澤に対し、早稲田は先頭の鈴木(早稲田実業/4年)が安打で出塁、暴投で無死二塁を作ると、吉田(小山台/4年)の三塁線を破る適時打で1点を先制する。さらに打線が繋がり一死一、三塁から加藤(大分上野丘/4年)の投ゴロを古澤が本塁に悪送球する間に1点を追加、2-0とする。 さらに畳み掛けたい早稲田は6回裏、四球と須能(早稲田実業/2年)の右中間へのエンタイトルツーベースで無死二、三塁を作る。これ以上点を与えたくない慶應は木田(札幌南/3年)をマウンドに送るが早稲田の勢いを止めることは出来ず、続く関(江戸川学園取手/2年)の中前適時打、吉田のスクイズで2点を追加し、4-0とさらに点差が広がる。 久郷は走者を出しながらも要所を抑え、8回無失点とエースにふさわしい投球を披露。早稲田は7回、8回にもそれぞれ1点を追加し、早稲田が6点リードのまま最終回を迎える。 一矢報いたい慶應は制球に苦しむ田中爽(柏陽/2年)から一死満塁のチャンスを作り、3番大塚(一宮/4年)の三遊間への内野安打の間に1点を返したが反撃もここまで。早稲田が連勝での逆転優勝に望みをつないだ。